40代男性_先月、会社を潰しました。家庭も離散しました。残ったものは何一つなく、生まれてきたことを悔やんでいます。


命(いのち)まんだら。


青い空に
櫻の花が
吹雪いておりまする。

散りゆく寂しさは
生まれ出る(いずる)
若葉の讃歌でも

整然とした
この宇宙の秩序を見るとき
地上に溢れる
優しい命を見詰めるとき

どうして意味なく生まれ出よう
どうして意味なく無と滅びよう

あの方の思いは
天を包み地を覆って
私を抱かれる。

勘兵衛袈裟治
享年 八十三歳


Q
40代男性_先月、会社を潰しました。
家庭も離散しました。
残ったものは何一つなく、
生まれてきたことを悔やんでいます。

ZAKI
晩年、父が自分の墓石に彫った最後の詩篇です。

生きている時に
滅多に見ようとしてあげなかった父の思いの数々に
今は心から悔やんでいます。

この中の一編

「どうして意味なく生まれ出よう
どうして意味なく無と滅びよう」

言葉を成りあいにしている僕ですが
未熟すぎて僕には到底書けない一編です
人生を真っ直ぐに
真剣に生きてきた人にしか書けない言葉です

意味なく生まれてくる命などないという事
意味なく死んでいく筈がないということ
そこに悔やみなどないということ

それでも今を生き
それでもこの先へ進みなさいと
父に教えられました

あなたはようやく「過去に学ぶ」時代に
入られたのではないですか?
これまでは前ばかり見て必死に歩いてこられたかもしれません
でも、これからは
「振り返るのが仕事」の時代なのかもしれませんね

そのヒントが記されている
父のこの言葉を贈ります